NARUTO
〜九妖忍法帳〜 33話目




―雪・15歳―

期せずして籍を置く事となった医療部隊だが、そこは彼女にとって実に居心地の良い場所だった。

能力のある者、結果を出す者が認められ上へ行き、これまでのように自分を白眼視する者もなく、周囲の顔色を窺う必要もない。

ただ自分に与えられた役割を全力でこなせば良い。

一人で苦しい時は誰かの助けを借りれば良い。

逆に誰かが苦しんでいる時は手を差し伸べてやれば良い。

互いに助け合い、励まし合い、一つの課題を乗り越えてまた新しい課題に取り組む。

結果が出た時は誉められ、出なかった時は叱られる。

どれもこれも普通の、そして当たり前の世界。

そんな普通で当たり前の世界が、雪とっては得難いものだった。

医療部隊に在籍した期間は僅か四年だったものの、雪はその四年間で自分の人生が報われた気がした。

いや、事実報われた。

彼女は望んだものを手に入れる事が出来た。

しかし、彼女はまだ満足していなかった。

―・・・・・・クジラさん・・・今度は私があなたのお役に・・・。

やり残した事が・・・・・・どうしてもやらねばならない事があるのだ。









―霧の里・正面入り口―

里の大門前、上官らしき忍に向かって敬礼をする雪の姿があった。

「睦月特別上忍、本日よりお世話になります!」

「うむ、久しいな。 美味しそ・・・じゃなかった! 立派なくノ一に成長したな! 見違えたぞ」

「あ、相変わらずですね・・・」

「う、うるさいな、愛嬌だ愛嬌!」

四年の月日を経て再会を果たしたクジラは、雪とは対照的にち〜〜〜っとも成長していなかった。

主に精神的に。

だがそれでも雪の顔は嬉しそうだ。

「四年振りですね」

「そうだなぁ・・・君が医療班に配属して以来だからな」

2人は今日まで一度も会っていない。

医療部隊と追い忍部隊。

部署によっては頻繁に顔を合わせる可能性もあるのだが、生憎お互いが所属していた部隊の性質上、任務中に顔を合わせる機会はなかった。

雪が所属していた部署は、薬品や治療術の開発を担当。

医療班の中でも、前線での任務は皆無。

一方、クジラは追い忍部隊で抜け忍の始末を担当。

バリバリの前線任務。

無理からぬ事である。

「何度か合いに行こうと思ったんだが、中々時間が作れなくてね・・・いや、すまない」

「気にしないで下さい、私もですから」

雪はバツの悪い表情で頭を下げるクジラに苦笑する。

以前ならば、『いえ、別に』とだけ言って会話が途切れていたに違いない。

―よかった・・・医療班に推薦したのは正解だったようだ。

クジラは良い意味で変わった雪を見て、暖かく微笑むのだった。









「・・・・・・・・・遅いですね、隊長さん」

「うむ」

2人の再会から一時間が経っていた。

今回の任務はBランク・・・抜け忍狩り。

雪にとっては、実に四年振りの実戦である。

加えて、今後任務を共にするメンバーとの初顔合わせでもある。

無論クジラもその内の一人だ。

だが、あくまでもメンバーというだけであって隊長は他にいる。

そして、班構成はツーマンセルでもスリーマンセルでもなくフォーマンセル。

つまり隊長ともう一人、ここに居るべき人間がいる。

しかしいつまでたっても現れる気配はない。

「・・・・・・ひょっとして、私と組む事に抵抗があるんじゃ・・・」

「これからやって来る2人はそんな下らない人間じゃあないよ、私が保証する。 ・・・だから、そんな顔しない」

「・・・すみません」

雪は僅かに顔を伏せそうになったが、クジラの言葉を信じ顔を上げた。

しかし、まだ不安を拭い切れておらず、若干表情が硬かった。

「大丈夫だ」

見かねたクジラが頭を優しく撫でる。

雪は一瞬驚いたが、抵抗したりはせず大人しく受け入れた。

2人を取り巻く空間が、ちょっとしたラブコメ的雰囲気になりつつあった。

だがそれも一瞬。

「真昼間っからイチャついてんちゃうぞボケぇ〜! ・・・うぃっく」

唐突に絡んできた酔っ払いによって脆くも瓦解する。

「じゃ、邪魔しちゃダメですって再不斬さん!!」

「うるへー!! 止めんじゃねぇ! 放せ―――!!」

腰に喰らいついた少年を振り解き、一升瓶片手に蟹股で詰め寄ってくる酔っ払い。

しかしながら、何を隠そうこの酔っ払い。

暗部随一のサイレントキリングの使い手であり、霧の忍び刀七人衆の一人に数えられる霧隠れの奇人・・・・・もとい鬼人。

忍五大国の一角を担う霧隠れの里で五指に入る程の強者、若き日の【桃地 再不斬】その人だった。

長い間前線から退いていた雪でさえ、その武勇の数々は聞き及んでいる。

「なんですか、この酔っ払いは・・・・・・」

確かに聞き及んではいるのだが、そんな肩書きや御威光ごときで恋路を邪魔された女が怯む筈がない。

雰囲気に乗じてせめて唇くらいは奪ってもらおうと密かに画策していた雪は、怒りのあまり眼輪筋をピクピクさせて立ち上がった。

「んだよネーちゃん? やんのか、クラァ!?」

プッハァ〜とアルコールを含んだ吐息を掛けられた瞬間、雪の中で何かが切れた。

「これから行われるのは一方的な虐殺です。 殺るも殺らないもありません、黙って死になさい」

身に纏う濃密な殺気を見る限り、実戦から遠ざかっていたようには思えない。

「気持ちは解るがとりあえず止めなさい・・・・・・・・ほら、その物騒な革手も仕舞って」

クジラは仲裁に入る。

万が一再不斬が本気になれば、実力的にクジラでは止めようがない。

それに例え酔っていたとしても、相手が再不斬と雪では再不斬に分がある。

クジラは怪我をしない内に止めておくのが無難だと判断した。

「わかりました(チッ)」

「今・・・舌打ちしなかった?」

「いえまったく」

雪はとても不満そうだ。

「フン、命拾いしたなネーちゃぅごぉぇ!!?」

再不斬は捨て台詞の最中に気分が悪くなったらしく、口を押さえて近くの植え込みまでダッシュ。

「だ、大丈夫ですか!?」

四つん這いになって街路樹に養分を与え始め、一回りも歳の離れた少年によって介抱されている。

ちなみに、この迷惑極まりない酔っ払いを嫌な顔一つせずに世話してあげているのが、当時まだ5歳の白だったりする。

こんな昔から白の手を煩わせていたのだから、再不斬のダメ人間振りもいよいよである。

「はぁ・・・なんか昔より気が短くなってないか、君」

クジラは大げさに肩を竦める。

「大分酔ってるみたいだけど、そいつメチャクチャ強いんだぞ」

「・・・・・・お知り合いですか」

「うん、幼馴染」

「成る程・・・・・・どーりで」

いまだ嘔吐している再不斬を流し見る雪。

その眼差しはどこまでも冷たかった。

「・・・何に対して納得してるのか私にも説明してほしいんだけど・・・」

「ゴホン、深い意味はないので気にしないで下さい」

ついでにクジラの追求もさらりとかわしておく。

「・・・なんか釈然としないものがあるが、それはまぁ後々追及するとして・・・そろそろ出発しようか」

クジラは雪の発言を一時保留という事にして、足元に置いていたリュックを背負った。

「え? ですが・・・まだ」

『残りのメンバーが集合していない』と言い掛けるが、クジラが一人で里の外へ歩き始めたので慌てて後を追う。

「クジラさん、まだあとの2人が着いてないじゃないですか!! 置いていくつもりですか!?」

「? 揃ってるじゃないか?」

腕を掴まれたクジラは、不思議そうに振り返る。

雪はすごくいやな予感がした。

「・・・・・・・・・・・・・・・ま、ましゃか!?」

「うん、そのましゃか♪」

いやな予感はばっちり的中。

クジラの指差した方向にギギギッ!と首を回せば、

「愛してたんだよぉ!! オラァ本気だったんだよぉぉぅえッ!!」

「再不斬さん、泣くか吐くかどっちかにして下さい!」

「・・・・・・・・・・・・」

涙と鼻水と吐瀉物を撒き散らす霧隠れの奇人の姿があるではないか。

モシカシテアノヒトガタイチョウナンデショウカ?

雪の背後に冷たい風が吹いた。

突き付けられた現実に挫けそうになる。

「あ〜あ。 まぁ〜たフラれたのか・・・・・・仕方ない奴だなぁ」

盛大に肩を落とし絶望的な表情を作る雪の隣で、クジラは腰に両手を当てて、ハッハッハッ! と能天気に笑っている。

「・・・・・・この先大丈夫なんでしょうか」

「顔が怖くて性格が残虐且つ陰湿でガラが悪いだけで、根は善人だ。 安心したまえ」

「・・・・・・・・・・・・何をどう安心しろと?」

かくして、無事に前線復帰を果たした雪だったが、班員との初顔合わせは最悪なものであった。









―雪、18歳―

最悪の出会いから始まった再不斬隊。

『あのピーチ君』

『・・・・・・・・・・・・・・・』

『ピーチくん?』

『・・・・・・・・・・・・・・・』

『ピーチ君ってばー?』

『桃地だ!! ぶっ殺すぞクジラぁ!!』

『うぉ!? 抜刀しやがった!!』

『再不斬さん!! お、落ち着いて!!!』

『もぉ・・・あんまり苛めたらダメでしょ、再不斬さんかわいそうじゃないですか』

時折(主に暇を持て余した時)生じる問題(クジラにしつこくからかわれた再不斬が切れる)も。

『うっうっうっ・・・』

『わ、私が悪かった・・・もう昔の事を蒸し返したりしないから泣き止んでくれ・・・・・・泣き顔が怖いんだよ』

『本人ですら忘れていた過去を持ち出すのは、流石にあんまりだと思いますよ』

『いや、雪さん。 つっこむとこが違いますって・・・』

力を合わせ乗り越えてきた。

最初は絶対に反りが合わないと思っていた再不斬も、酒さえ飲まなければまともなので特に問題はない。

白は自分と通じるものがある、というかそれ以前に素直な良い子なので問題ない。

再不斬、白、雪、クジラ。

この4名は里から見れば、厄介者の集まりだった。

能力は抜きん出ているものの、他者を遠ざけ、人の下に付く事を良しとしない再不斬。

血継限界の血を持つ白と雪。

己の異に沿わぬとあらば、上層部にもハッキリと物を言うクジラ。

彼らに対して、里の者達の殆どは含みを持つ。

それ故に彼らは、お互いを憎む事がなかった。

クセの強い面子であるにも拘わらず、驚く程噛み合った。

皆口にする事はなかったが、そこには確かな信頼があった。

チームを組み背中合わせで死線を潜り抜け二年。

クジラとの仲は相変わらず進展しなかったものの、雪は実に平和で幸せな時間を過ごす事が出来た。









―水の国・某所―

終わりは唐突だった。

三年間に渡り数々の任務を成功させてきた再不斬達の働きを、里の上層部が徐々に認め始めた頃。

水の国では、同盟国の大名を招いて、盛大な催し物が開催されていた。

同盟国間の親睦を深めるという名目で開かれた祭りが連日連夜の盛況振りを見せる中、再不斬達は来賓の大名が水の国に滞在する間の身辺警護を任されていた。

まぁ警護といっても、大名達は各自で護衛の忍を連れていた。

その為、再不斬達の他にも霧の里から派遣された者達がいたが、皆一様におまけのようなものだった。

それでも国の軍事力を担う里にとっては、自分達の力を再認識させるまたとない機会であるからして、大名の警護に就いていたのは里でも選りすぐりの忍達であった。

やがて三日間続いた祭りが終わり、護衛任務も残すところ一日を迎えた夜。

再不斬達はいつものように、自分達の担当する大名が宿泊する屋敷周辺で、寝ずの見張りをしていた。

正面玄関を再不斬と白が、裏口をクジラと雪が受け持ち、異変が起きれば屋敷の中に待機している大名付の忍達に知らせ、彼らが対象を非難させるまで自分達が時間を稼ぐ。

中に待機しているのは他里の忍だが、各自の役割を二つに隔てたのが巧を奏し、特に揉める事なくやってきた。

この調子で夜明けまで何も起きなければ、無事に任務終了。

だが、最終日になって異変が起きた。

その日は静かな夜だった。

前日までの街の騒喧が鳴りを潜め、明方まで眠らない筈の街がシンと寝静まっていた。

街中では聞き取れる筈のない虫の鳴き声が耳に届く程、屋敷は不気味な静寂を保っていた。

この違和感に最も早く気付いたのは白だった。

「・・・・・・静か過ぎませんか」

「ああ、嫌な感じがする」

百戦錬磨の再不斬の額に、一筋の汗が浮かぶ。

周辺の空気が一秒ごとにおかしくなり、それに比例して胸騒ぎが強くなる。

「白、いつでも動けるようにしておけ。 ・・・姿は見えねぇが、何かが居やがる」

そして、再不斬の予想は的中する。

警戒を強めた2人の足元に、霧のようなものが立ち込めた。

「再不斬、この霧はなんだ!?」

再不斬同様屋敷を覆う気配を感じ取ったクジラと雪が、屋敷の裏側から駆け付ける。

「お前ら、裏門の警備はどうした?」

「大丈夫です。 大名は既に護衛を連れて屋敷を離れました」

雪は視線を向けずに答えると、はめた革手に緩みがないか確認するように手首の方向へ引っ張る。

「「「「!」」」」

強い風が吹きつけ、辺りに煙ぶる瘴気に近い霧が裂けた。

「ふふふ、こんばんわ」

屋敷に満ちた禍々しい気配の主が姿を現す。

風に揺れる背まで伸ばした黒髪。

爬虫類を連想させる縦に裂けた瞳孔。

白粉で塗り固めたような不自然な肌と、身に纏った気配は人のものではない。

殺気も闘気も開放していないというのに、ただ対峙しているだけで胃液が逆流しそうになる。

「・・・・・・またえれぇのが出てきたな・・・」

「ああ・・・洒落にならん」

暗部に所属していた再不斬と追い忍部隊にいたクジラは、目の前の忍に心当たりがあった。

男の名は大蛇丸。

木ノ葉伝説の三忍の一人であり、各国のビンゴブックに名を連ねるS級犯罪者。

この時、彼らが決して出会ってはならない相手だった。

「静かで良い夜ね、あなた達もそう思わない?」

「ええ、ついさっきまではそう思ってたんですけど、あなたの不気味な顔のお陰で台無しになっちゃいました」

「無理しない方がいいんじゃない? 震えてるわよ、あなた」

「―――っ!」

軽口を叩く事で呑まれそうになる己を奮い立たせようとした雪だが、心の内を見透かしたような大蛇丸の物言いに息を呑む。

(クジラ、お前あれを相手にどれだけ持ち堪えられる?)

(30秒・・・よくても1分。 ・・・お前は?)

(・・・ムカつくが、お前と大して変わらねェ)

(私とお前、2人掛りでギリギリ3分ってとこか)

(ああ、それも相打ち覚悟でやらねェと無理だろうな)

突破口を探す再不斬とクジラ。

大蛇丸の狙いが大名の命であり、その大名が既に屋敷を非難した事に未だ気付いていないのであれば希望はある。

ある程度足止めする振りをし暫くして守りを突破させ、屋敷の中へ踏み込んだ大蛇丸が大名を探している内に全力で退却する。

現状ではそれがベスト。

否、それ以外に手立てはない。

「生憎、この先へ行かせるわけにはいかねェ」

クジラへの合図を終えた再不斬は、宣戦布告を告げるように大刀の先端を地面に叩き付ける。

だが大蛇丸はくつくつと喉を鳴らし、その場から動こうとはしない。

「逃げた連中に用はないわ。 私が用があるのは後ろの2人・・・」

そう言って視界に捉えるのは雪と白。

ただそれだけで、2人に戦慄が走り全身が総毛立つ。

大蛇丸クラスの忍ともなれば、殺気だけで人を死に至らしめる事も可能となる。

同レベルの者、あるいはそれに近い者でなければ、呼吸をする事さえ難しいだろう。

現段階ではまだ殺気を開放していないが、再不斬とクジラには相当な重圧が掛かっている。

雪にしても辛うじて踏み止まっている程度。

「う、あ・・・」

白は耐えられず膝を突いた。

両手で左胸を押さえ、真っ青な顔で肩を上下させている。

白は元々感が良く、相手の力量をある程度ではあるが、直感的に読み取る事が出来る。

それが仇となった。

「何が目的だ!?」

へたり込んだ白を庇って、再不斬が歩を進める。

しかし大蛇丸の視線は、再不斬を映さず雪と白のみに向けられている。

「目的・・・そうね、その子達の能力に興味を惹かれたというところかしら」

「それだけの為に・・・わざわざこんな所まで乗り込んでのご指名ですか?」

「ええ。 偶然とはいえ希少な能力者を見つけたんですもの、足を運ぶ価値は十分にある」

殺気の篭った視線を平然と受け止め、淡々と語る大蛇丸。

「折角ですけど、私生憎あなたの期待に応えるようなモノは持ち合わせてません。 お引取り願えませんか?」

「つれないのねぇ。 ふふ、でも残念ながらまだ帰る気はないわ。
 確かにあなたは能力を持たないでしょうけど、希少価値の高いサンプルには違いないのだから」

「・・・・・・どういう意味でしょう」

「言葉通りの意味よ。 血継限界の一族でありながら、その能力を宿せなかった出来損ない。
 それもあなたの一族は後天的に発動するタイプの能力ではなく、先天的に能力を宿して生まれてくる一族。
 つまりあなたはその例に漏れた異端中の異端。 どうかしら? 研究してみる価値はあると思うんだけど?」

つまる所、大蛇丸の狙いは大名ではなく白と雪。

「まったくあてが外れたな」

再不斬は舌打ちをして大蛇丸を睨み付けた。

「・・・・・・クジラ、奴の足止めをする」

「了解」

短く答え再不斬の隣に進み出るクジラ。

拳は既に握り固められ、臨戦体勢を取っている。

再不斬は続けて、雪に指示を出した。

「睦月、お前は白を連れて本部に向かえ! 応援が到着するまでなら持ち堪えてやる!!」

「・・・解りました・・・・・・2人とも必ず追いついて下さい!」

思案は一瞬。

雪は自分が残っても意味がない事を理解し、即座に行動を開始した。

【口寄せの術!】

雪の声に応じて現れる黒猫。

二股に分かれた尾を持ち、大型の肉食獣に引けを取らない体躯は猫というよりは黒豹。

右目には戦歴を物語るように、大きな刀傷が走っている。

「マタタビ! その子をお願い!!」

≪・・・やれやれ。 久しぶりに呼ばれたかと思えばこれか・・・≫

マタタビと呼ばれた黒猫は渋い声でそうぼやいて、のそりと白に振り向く。

≪小僧、乗れ≫

「は、はい」

「先導するから後に続いて!」

言い終わると同時に雪は塀を飛び越え、背中に白を乗せたマタタビは後を追った。

そして、一秒も満たない内に、剣戟の音が響き始めた。









黒い従者を率いた雪は、全速で街の中心を目指していた。

このスピードなら目的地まで1分弱。

余裕で間に合う。

「鬼ごっこはお仕舞いよ」

―――――――――――――――筈だった。

「そ、そんな・・・」

有り得ないものを見た。

大蛇丸の持つ一振りの剣。

剣から滴る紅い液体。

それを視界に捉えた雪の表情が、絶望に彩られる。

「あ、あぁああぁああああ!!!」

頭の中が真っ白になった。

視界は赤く染まり、自分の叫び声も聞こえない。

憎しみに任せて斬糸を走らせる。

「遅いわ」

しかし、手首から肩にかけて線が走り、激痛と共に血液が噴出す。

何が起きたのか理解出来なかった。

大蛇丸はその場から一歩も動いていない。

いや違う。

大蛇丸はあの剣によって腕を裂いたのだ。

ただ単に自分が見えなかっただけ。

ただ単に自分と大蛇丸の次元が違うだけ。

降り注ぐ己の血で染まりながら、雪はそう思った。

「あまり抵抗しないでちょうだい。 あなたは大事なサンプルだから、出来るだけパーツを揃えて持ち帰りたいのよ」

血の付いた剣に舌を這わせながら、大蛇丸は冷笑を浮かべる。

その様は獲物を丸呑みにする爬虫類のそれだ。

だが、喰らい尽くされる筈の獲物は、絶対的な捕食者に牙を剥いた。

己の命など顧みず、まだ幼い仲間を守る為。

「マタタビ・・・お願いがあるの・・・」

≪・・・・・・なんだ≫

黒猫は浅い呼吸を繰り返す主を見据える。

言いたい事は分かっている。

毒蛇の妖気に当てられ、己の背で震えている少年の事だろう。

「その子を・・・お願い」

≪分かった、任せろ≫

力ない笑みに短く答え、黒猫は走り出した。

「ふん、茶番ね」

雪の行動を一笑に伏し、大蛇丸の剣が天を指す。

「まぁいい、あの子は後で捕まえる事にするわ。
 ・・・まずはあなたね。 前に逃げられると面倒だから、両足を断たせてもらうわよ」

言うと同時に剣が迫る。

しかし、両足を断ち切る筈だった剣は途中で軌道を変え、闇に紛れて向かってきた鋼を弾き火花を散らした。

「!! クジラさん、生きてたんですか!?」

雪の顔に生気が戻った。

予想外の、そして雪にとって最も心強い存在の帰還に、思わず涙が出そうになった。

「ああ、どうにかね」

クジラは彼方此方から出血しているが、何時も通りの表情で答える。

「じゃあ再不斬さんも?」

「大丈夫・・・・・・とは言い難いが、何とか無事だ。
 ただ、あいつは足をやられたんでここに来るのは無理だ」

仲間の無事に安堵する雪。

「またあなたなの? ・・・しつこい男は嫌われるわよ」

だが状況は楽観出来たものではない。

大蛇丸をどうにかしない限り、結末は変わらないのだ。

「雪・・・君は行け。 その傷だ、早く治療しないと手遅れになる」

クジラはそう言うと、行く手を阻むように大蛇丸と対峙する。

「で、でも・・・!」

「行け!!」

「・・・・・・はい」

一喝され、俯きながら従う雪。

「夜が明けたら、伝えたい事がある・・・・・・待っていてくれ」

クジラは背を向けたまま、何時になく真剣な声で言った。

だがその声は、どこか照れているような感じがした。

それは一瞬にして雪の不安を拭い去った。

「はい!」

力強く答えた雪は、顔を上げ真っ直ぐに駆け出して行った。









暫しの間雪が駆けて行った方を眺めていた大蛇丸は、やがてゆっくりとした動きでクジラに向き直った。

そして興を削がれたとばかりに溜息を吐いた。

「随分と泣かせるわね。 仲間の僅かな延命と引き換えに、自分の命を捨てるだなんて」

クジラは答えず、着物の袖に腕を引っ込め諸肌を脱ぐ。

筋肉質な体の至る所には、先程の戦闘で出来たと思しき大小の刀傷。

出血が派手だった個所は、止血の為に残らず焼き潰されている。

「まったく、大人しくしていれば苦しまずにすむものを・・・。
 それほど死に急ぎたいのなら、望み通り殺してあげるわ。
 死に損ないのあなた如き、10秒もあれば始末出来る事だし・・・あの子達はそれからでも遅くない」

大蛇丸は立ちはだかる敵を忌々しげに見下ろす。

「ふん。 寝惚けるなオカマ」

クジラは眼光に殺気を篭め、交差した両腕を顔の前に掲げた。

「貴様はここでオレが殺す」

まるで嵐の前のように、辺りが静まり返る。

「あいつらには二度と近付かせない」

大気が凍り付く。

「今更何をしようというのかしら?
 あの子の前では隠していたようだけど、あなたは満身創痍・・・。
 私の剣によって左肺を貫かれ、呼吸も満足に出来ていない。
 ふふふ・・・・・・放っておいても死ぬ体で私の相手が勤まるとでも思っているの?」

暗闇と黒い着衣の所為で雪には分からなかったが、クジラは大量の出血をしていた。

大蛇丸の言うように、じっとしていても危険な状態。

既に3割近い血液を失い、視界は闇に押し潰されつつある。

呼吸をする度に痛みが走り、体を支えている膝がガクガクと笑う。

それを無様と笑う大蛇丸は、己が犯した致命的な失態に気付いていない。

大蛇丸の失態とは、クジラを死に追い込み覚悟を決めさせてしまったという一点。

確かに両者の間には、天と地程の開きがある。

しかし、クジラはそれを覆す術を持つ。

埋められる筈のない差を無にする術が。

【『開門』・『休門』・『生門』・『傷門・『杜門』・『景門』・『驚門』・『死門』・・・・・・】

「まさか!?」

赤く染まったクジラの肌に、大蛇丸は両眼を見開く。

だが遅い。

体内で沈黙を保っていた膨大なチャクラは、爆ぜるように咆哮を上げている。

「オレの仲間には、指一本触れさせない!!」

その術の名。

【八門遁甲の陣!!!】

術者の死を代償に、全ての理を覆す禁術である。









―翌朝―

騒ぎのあった市街地から遠く離れた森の中、今回の任務に借り出されていた忍達が集まっていた。

戦場となった森は無残な姿になっていた。

薙ぎ倒された木々が、戦闘の凄まじさを物語っている。

意図的に大蛇丸を市街地から遠ざけようとしたのか、戦っている内に偶然ここへ行き着いたのかは定かではない。

変わり果てた地形を目の当たりにした者達は、唯驚嘆の声を上げるのみ。

一介の追い忍に過ぎなかった男は、伝説の三忍を相手取り見事役目を果たした。

クジラの亡骸は辺り一体を隈なく捜索しても出て来なかったが、彼が仲間を守ったというのは紛れもない事実だ。

守られなかったのは、彼が最後に交わした一つの約束だけ。

そしてそれは、雪の心を再び閉ざす事となった。

この件を引き金に、噛み合っていた歯車は狂い始める。

再不斬は忍の在り方に疑問を抱くようになり、ただ闇雲に力を追求し始めた。

雪は誰とも関わろうとせず、常に単身での任務を求めるようになった。

戦いだけを求め、数え切れない敵を屠り去った。

死と隣り合わせの戦場に身を置くことで、クジラを忘れようとした。

雪は逃げたのだ。

クジラの死からではなく、クジラの死を受け止められない己から目を背けたのだ。

どれだけ任務を成功させようと、胸に訪れるのは虚しさだけだったが、それでも止まろうとしなかった。

立ち止まって、二度と立ち上がれなくなるのが怖かった。

そうやって戦えば戦うだけ、周りから恐れられ孤立した。

だが、雪には何も見えていなかった。

脇目も振らず戦場を駆け抜け、その身を真っ赤に染め上げた。

やがて彼女は掛け替えのないものを失った代わりに、何の意味もなさないものを手に入れる。

【紅姫】。

そして彼女がその二つ名を得た頃、仲間であった再不斬は水影暗殺を計った。









―山道―

戦いの幕は、両者が顔を合わせた瞬間に始まった。

お互いに自分の立場は理解していた。

追う者と追われる者。

ただそれだけ。

かつての仲間であろうと、里に属する者と里を抜けた者である以上、やるべき事は唯一つ。

故に両者に言葉はなく、示し合わせたように地を蹴った。

薄暗い空に火花が舞う。

地を駆け、宙を舞い、鋼糸の繰り手は間髪入れず獲物を攻め立てていた。

「チィ!!」

鬼人の舌打ちが聞こえる。

狙い済ましたように死角から牙を剥く鋼糸。

変幻自在。

肉眼では捉え難く、対峙した者の感覚を狂わせる微細な斬撃。

並の忍ならば5度は首が落ちているそれを前に、未だ無傷でいられるのは単にこの男の技量の凄まじさ故。

迫る鋼糸を尽く掻い潜り、30sに及ぶ大刀の風圧によって軌道を逸らす。

そしてかわす度に間合いを確実に侵略して行く。

「くっ」

雪は後退し間合いを保とうと試みるが、再不斬の踏み込みが恐ろしく速く、互いの距離は広がるどころか縮まる一方だった。

戦闘開始から約20分。

拮抗していた天秤が、徐々に再不斬へと傾き始めた。

片側の壁によって横の斬撃を封じ、絶え間ない連撃によって術を封じて尚、鬼人の力は雪を凌駕していた。

だが、別段驚く事はなかった。

―・・・・・・よくもまぁこれだけ持ち堪えたものですね。

寧ろ驚いたというならば、知らず知らずの内に向上していた己の実力であろう。

果たしてこの【鬼人 再不斬】を相手に、これ程長く拮抗出来る者が、己を出来損ないと蔑んだ一族に何人いるだろうか?

かつての自分であれば胸を張って誇っただろう。

両親に、一族に、認めてもらえるとはしゃいでいただろう。

そう、かつての雪ならば。

八年前、クジラと出会ったあの瞬間から既に、一族などどうでもよい存在になっていた。

一族に固執していた自分は消え、クジラを求める自分に生まれ変わった。

何時の間にか、生きる目的が変わっていた。

力を求める事は止めなかったが、手にした力は一族に認められる為ではなく、クジラの背中を守る為に使おうと決めていた。

けれど、力を手にしたというのに、クジラはもう居ない。

堪らなく悔しくて、泣きたくなった。

「睦月ィ!」

「!!」

雪が思考を戻した時、目の前に再不斬が迫っていた。

意識がそれたのは一瞬だったものの、それは度し難い隙を作ってしまった。

再不斬は壁を駆け、頭上から斬撃を放とうとしている。

大刀の直線状に障害物はなく、放たれれば確実に自分を両断する。

雪はバリッと歯を鳴らし、己が持つ最高の技で迎え撃った。

【斬法 雨斬!!】

指先から走る10の閃光は、幾重にも折り重なり瞬く間に結界を作り上げる。

術者を中心に展開された斬糸が、外界との接触を遮断する。

高速で駆け巡る鋼の結界に隙間は見当たらず、文字通り雨粒一つ通さないだろう。

だが、雪の結界は守りに在らず。

通常の攻撃と異なり射程こそ短いものの、一度領域に踏み込めば鋼すら切り刻む死の刃と化す。

しかし。

「オラァ!!」

尋常ならざる速度で振り下ろされた鉄塊は、刀身を削られながらも目的地へ到達。

雪の真横の壁を砕くと同時に、結界を構成する糸の尽くをそこへ縫い付けた。

余波だけで地中と壁中の鉱物を砕き、甲高い音を奏でていた斬撃はピタリと止む。

奥義を破られた雪は、両手をだらりと下げ、幽鬼のように佇んでいた。

「・・・・・・再不斬さん・・・私、もうどうしていいのかわからない・・・」

一秒前まで殺し合っていたのが嘘のように。

無防備で、つぎはぎだらけだった。

「クジラさんを忘れたくない。 忘れたくない筈なのに・・・・・・それなのに・・・」

心はボロボロに擦り切れているのに、涙だけは懸命に繋ぎ止めようとしている。

「思い出してしまう度に、胸が張り裂けそうになるんです・・・!」

再不斬は、ただじっと聞いていた。

掛ける言葉が見当たらなかった。

彼女を姉のように慕い戦いを傍観していた少年は、その泣き顔を見たくないのか、俯き両手を握り締めている。

「どうして・・・どうして死んじゃったんですか!!
 ・・・・・・これだけ好きにさせておいて、私を置いてひとりで逝っちゃうなんて・・・・・・勝手・・・すぎるじゃないですか・・・・・・」

言霊が宙を斬り裂く。

この瞬間、彼女は忍ではなくただの人に、くノ一ではなく一人の女に戻った。

それ故に、塞き止めていたものが溢れた。

胸の内にあったものは、口を伝って虚空に。

目元に留まっていたものは、頬を伝って地中へ。

彼女の見た一時の夢のように、儚く消えた。

「再不斬さん」

鼻を鳴らし顔を上げる。

今までクジラにしか見せなかった、涼やかな笑み。

「殺して下さい」

そう言った声には親しみさえ篭っている。

口にした事を撤回する気も、死に対する恐怖もない。

クジラの居ない世界で生き長らえても、それは雪にしてみれば苦痛でしかないのだ。

「・・・・・・・・・」

再不斬は無言。

壁に刺さった愛刀を今一度手にし、横に薙げば容易く首を落とせよう。

戦い意外に自分の才を見出せなかった男に、死に行こうとする女を説き伏せる術はない。

終わりを告げるように、灰色の空から雨が落ちてきた。









終焉は前触れもなく訪れた。

死を望む者と、死を望む者の生を願う者達の意識の外から。

それは陰に潜み、3人の共倒れを待っていた同郷の忍達だった。

かの者達は、決着を付けようしない再不斬達に苛立ち、痺れを切らした末に凶行に及んだ。

再不斬達は他に意識を裂く余裕がなく、潜んでいた者達の気配には気付かなかった。

結果、音もなく放たれた凶刃は、雪の背に吸い込まれるように命中した。

「ごふっ・・・!」

鮮血を吐き出し、踏鞴を踏んだ後、雪は自分の足元に出来た血溜りに目を向ける。

片膝を突いたのは、突き刺さったクナイを引き抜いた後だった。

「雪さん!?」

雪に駆け寄り、体を支える白。

動揺のあまり、今にも泣き出しそうな顔だった。

それでも状況を把握し手持ちの医療器具を取り出すが、大切な者を失うかもしれないという恐怖に手が震えていた。

「白、お前は睦月を診てやれ!! こいつらはオレが片付ける!!」

再不斬は愛刀を携え、2人を庇うように前に出た。

周囲を囲む敵は、どれもこれも見覚えのある顔だ。

中には名の売れた忍もいる。

上忍2人、特別上忍4人、中忍2人・・・・・・全部で8人。

傍から観れば勝てる筈のない無謀な戦い。

しかし、そんな事は知った事ではない。

狂喜して口上を垂れるゴミを目掛け、30kgの大刀を一閃。

下顎削ぎ飛ばし耳障りな雑音を止める。

【忍法 霧隠れの術】

急襲によって怯んだ敵に、追い討ちを掛けるような霧が発生する。

辺り一面は白く塗り潰され、満足に動く事も出来ない。

断崖絶壁。

一歩間違えれば谷底へ投げ出される事になる。

最早雪に止めを刺すどころの話ではない。

漂った霧は、敵の目だけでなく未来さえも潰したに等しい。

そして鬼人は、霧に乗じて獲物を狩り始めた。

敵は壁を背にし、仲間同士背中合わせになるなどして、少しでも死角を減らそうと試みる。

だがそれらは全て、再不斬の掌で踊っているに過ぎない。

霧は術者自身の視界も封じている筈なのだが、再不斬は音と気配だけで獲物の位置を看破し、上下左右ありとあらゆる場所から命を刈り取る。

1匹。

2匹。

羊でも数えるような気軽さで、確実に敵を減らしてゆく。

獲物の瞳には恐怖と絶望しか映していない。

―残り1匹。

狩人はガタガタと震える脳天に狙いを定める。

だが追い詰められた獲物は、思わぬ行動に出た。

どう足掻いても逃げられないと悟り、雪と白の法へ走り出したのだ。

「! 雪さん下がって!!」

白は雪を背に隠し、左手で印を刻む。

【秘術 千殺水翔!】

全身を貫かれ、血飛沫を上げる男。

「ごほっ!」

その時、背後にいた雪が再び吐血した。

「!! しっかりして下さい!!!」

振り返った白に隙が生じる。

「し・・・死ね・・・化け物め」

瀕死の男を突き動かしていたのは、異能の血族への憎しみだった。

ありったけの侮蔑を篭めた白刃が、無防備な背中に突き出される。

破れかぶれで放った一撃は、白ではなく雪の脇腹を抉った。

雪は白を抱き締めるように庇い、自らの体を刃の前に曝していた。

「ぐッ!!」

三度目の吐血。

血の塊が白の顔を染める。

「薄汚い手で・・・・・・私の弟に触るな・・・!」

雪は最後の力を振り絞り、振り向きもせずに敵の喉を裂いた。









岩壁に背を預た雪を見下ろす形で、再不斬と白が並んでいる。

血を流しすぎた雪を救うには、手持ちの医療器具ではどうしようもなかった。

せめて増血丸の一つでもあれば望みがあるのだが、生憎持ち合わせていない。

再不斬も白も、仲間を救えない己の不甲斐なさに歯噛みしていた。

「・・・ぐずぐずしてると・・・新手が着ます・・・・・・・・・早く、行って下さい・・・・・・」

虚ろな目をした雪は、そんな2人に別れを告げるように、薄く笑った。

「死に顔・・・見られたくないんです」

「・・・・・・わかった」

再不斬は雪の願いを聞き届け、泣きじゃくる白の手を引いて行ってくれた。

―クジラさん・・・・・・私なんかの為に、悲しんでくれる人が、2人もいてくれます。

次第に遠くなる雨音を聞きながら、彼女は静かに目を閉ざした。

―・・・ぜんぶ、あなたのお陰です・・・・・・ありがとうございました・・・・。

その顔には、幸せそうな笑みが浮かんでいた。

―・・・本当に大好きでした。

これは、そう遠くない昔の物語。









キャラプロフィールC

【白波 クジラ】22歳(享年)

・誕生日 8月9日

・身長 179cm 体重 89kg 血液型 AB型

・性格 豪放 楽天家

・好きなもの ほろ苦い青春

・嫌いなもの 掃除、折檻

・戦ってみたい相手 父親と雪以外

・好きな言葉 愛に勝る友情はなし!

・趣味 ナンパ(成功率低し)

・忍者学校卒業年齢 10歳(鬼鮫と同期)

・中忍昇格年齢 11歳

霧隠れの追い忍部隊に所属する上忍で、里でも指折りの体術家だった。

雪の人生を大きく変えた男であり、初恋の相手でもあった。

しかし本人に自覚がまったくなかった為、他の女をナンパする度に雪にどつき回され、不当な暴力を受けたと嘆いていた。

作中では描かれなかったが、後年になって本人も雪に恋心を抱くようになった。

再不斬とは幼馴染で、悩み相談やら何やら色々と受けていた。

雪に再不斬の秘密を吹き込んだのは、この男だったりする。

限りなく可能性は低いが、もしかすると再び登場するかもしれない。







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